舞台俺たち賞金稼ぎ団 感想と前記事からの前進

9日夜 千秋楽
観劇しました。

わたしは特撮ファンじゃないのですが、特撮ファンなら胸熱だろうな!っていう要素がたっぷりで、「東映の特撮俳優による特撮ファンのための舞台」って感じでした。

伊勢くんの主題歌担当が決まってからTQGの最初の方しか見ていなかったわたしにはわかるところは少なかったのでおもしろさ半減、というところでしょうか。
わたしの勉強不足ですね……。

出演されている俳優さんたちもやはりヒーロー経験者なだけあって普通の役でも正義の味方の説得力がありました。
あとなにより東映なだけあってアンサンブルの方々をはじめとするアクションがすごい!本当に特撮を見ているような興奮でした。
東映の舞台ならではの長所が存分に押し出されてて良いなぁと思いました。

ここからは昨日も記事に書いた推しの話。
伊勢くんはやっぱり経験値の低さが出てたかな?と。ふとした、反射的に溢れるようなセリフが棒読みで舞台の世界から現実に引き戻されてしまう。激昂するような感情の込めやすいところは良いんですが。
ちょっと厳しい目でみすぎているのかもしれないです。嫌ならファンやめろよって話ですよね〜〜。
本編見終わって思いました。「好きな俳優にこんなに文句つけるならもうファン辞めるべきかな。応援する気持ちがなくなってるってことだよな。」と。

終演後しばらくして数名のキャストによるアフタートークがありました。戦隊時代の共演話や裏話など。観劇にきていたスーツアクターさんたちの登壇というこれまたファンには胸熱であろう場面も。
そのアフタートークを見ていると伊勢くんは元気にお話して盛り上げたり、マイクを持っていないスーツアクターさんに自分のマイクを渡したり。やっぱり周りを見て気遣いできる人なんだな。(空回りすることもある。大いにある。)やっぱり人としてとても好きだな。そう思いました。さっきまで演技を酷評してたくせに手のひら返し。申し訳ない。
その後、なんと、伊勢くんが担当している舞台の主題歌を披露という流れに!
先日散々不満を言った東映主題歌です。
イントロが流れて他のアフタートーク登壇者が盛り上がって、伊勢くんが歌い始めた瞬間、彼の顔がガラッと変わってすっっっっっごくキラキラし始めました。「特撮俳優の中に紛れた演技の上手くない特撮歌手」から「舞台の主役」に急変したわけです。わたしにはそう見えました。さっきまだ持ってたもう降りようかなという気持ちをグルッと540度ひっくり返されたような気分。
大人のために、自分のファンのために、特撮のファンのために歌われる曲はわたしの心を鷲掴みに来てファンへと引きずり戻しました。


結局わたしの中では彼が「なんの仕事をしているのか」が問題なんじゃなくて「誰に向けて仕事をしているのか」が大切だったんだなと悟りました。
これってかなりのエゴですよね。わたしのために働いてくれないと嫌。なんて。
確かに若手俳優はファンとの距離感が近いだけあって、ファンの出すお金が直接仕事や生活に結びつきやすい。そのためにもファンがお金を出しやすいような、出したいと思うような仕事をするべきと考えるの当然です。でもそれはファンが考えることではなく若手俳優を商売道具とする事務所、舞台製作、ひいては若手俳優本人が考えることであってファンではない。わたしたちが「だからファンが望むことをしろ」って言うのは正しくない。気がする。帰りの電車でそう思いました。
若手俳優はアイドルじゃないからそんなにファンに媚びる必要はない。(アイドルもその必要はないのかもしれない)
彼らが彼らの事務所が選んだ仕事を、受け入れて応援できる人がファンになればいいんでしょう。
でも、伊勢くんに関してはこのまま続けていたら今までのファンは確実に減っていくでしょう。現に減っています。今までのファンを失って特撮畑で新しいファンをつくるほかないのではないでしょうか。

何事もはっきりと「こうあるべきだ」という定義を決めるのは難しいことなのでなんとも言えませんが。
わたしはこれからもまだファンとして(今までほどではないけれど)彼の舞台に足を運びたいと思いました。



あと、これは余談なのですが主題歌披露が終わった時出演者のひとりが伊勢くんの生歌に感激して「大ちゃん(伊勢)ってそうだ、歌手だったんだー!」って仰っててファンとしては顔が引きつりました。わたしたちの中ではまだあくまで俳優です。

そしてもうひとつ。アフタートーク内で「伊勢くんもいずれは戦隊に……」というお話が出ました。東映さん、是非よろしくお願いします。インテリ系なのにどこか抜けててテンションの高いグリーンとかどうでしょうか。